そして、この地域バッティングの問題を見事にクリアーでき、メーカーとの取り引きが可能になったならば、いよいよ相手先(担当者)との直接交渉となります。
ここからは、メーカーとの取り引き条件を確認する際において注意するポイントをご紹介しますのでよかったら参考にしてみてください。
いくらそのメーカーの雑貨商品がお気に入りだとしても、利益が少なかったりする場合は、ビジネスの観点からはもう一度再考が必要です。 私の見解では掛け率が上限で68%までがぎりぎりで許容できる線かなと思われます。
それ以上になると、クレジットカード等を使用された場合、手数料5%をとられてしまうと利益率がかなり下がってしまいます。 お店を末永く?継続、発展させてゆくためにもしっかりともうけは確保しなければなりません。
ブランド力があったり、自社ブランドのイメージを重視するメーカーなどの中には、初年度、および2〜3年の売り上げ額の継続性をみて、好調ならば次年度から掛け率を下げてくれる(利益が増える)場合もあります。
売れ残った商品については差しかえ(返品)を受けつけてもらえるのかを必ず事前に確かめておくことを忘れないでください。
その場合、限度額は ” 有るのか? 無いのか? ” この点もとても重要です。
はじめに限度額を毎月の仕入れ額の1割〜3割というように設定されたとしても、その後の取り引き額によってかわってきます。
ファッション関連商品では、各シーズンの終わりに売れ残った商品をバーゲン用に値引きしてくれる場合があり、これを業界用語で「期末の値引き」と呼びます。
( 期末とは「春・夏」と「秋・冬」の2シーズン商品の終わりのことで一般的な年2回のバーゲン時期をさします)
例えば6掛けでシーズンはじめに仕入れた中から売れ残った商品について、バーゲン前に15%〜25%程度値下げしてもらえます。これによってお店はバーゲンで値引き販売しても通常レベルの利益率を確保できるようになります。
(例) 6掛け(60%)で仕入れた定価10000円のバックが売れた場合の
お店の利益は通常4000円(40%)になります。
このバックが売れ残ってシーズン末にメーカーが20%の期末値引きをしてくれた場合の仕入れ原価は
6000円 ー 定価の20% = 4000円 に下がります。
(通常原価) (値引き原価)
これをバーゲン時に30%OFFで販売した場合の利益は
7000円 − 4000円 = 3000円になり、利益率は
3000円 ÷ 7000円 = 42.8%(約43%)で
通常販売よりも高い利益を確保できるんです!
特にアクセサリーについては、バーゲン時にメーカーにお願いすれば2000〜10000円の商品を500円ほどで卸してもらえ、それらの商品がよく「1000円均一!」でセール販売されています。
衣服を含めてファッション商品は、大なり小なりこのようなシステムが一般的で、バーゲンで値引き販売してもしっかりとどのお店も儲けているのが現状です。
販売経験のある方ならばご存知だと思いますが、メーカー直販店の社員は、定価の3掛け(7割引き)で自社製品を購入することができます。 ユニクロも安い!安い!といいながら自社製造品なのでしっかり6〜7割もうけていますし、今流行りのアウトレットモールでも、それ様の格安商品を最初から製造しています。
ちょっと考えていただければわかると思いますが、そんなにアウトレットで原価割れしてでも売り切らなければならないようなシーズン商品が大量に発生することは、細かいデータで商品管理をしている現代では、よっぽどまぬけな企業以外に考えられません。
安いように見せかけて抜け目なく設けています。
ですから、あなたの雑貨ショップも1年を通してしっかりと利益を出して儲けなければなりません。例えば、値引きしてもらった商品をうまく定価のままで販売できれば、それだけで6割ちかい利益があがりますのでその分不良在庫の処分価格を目いっぱい値下げしてバーゲンの客寄せ目玉商品にする…
などなど、いろいろ智恵をしぼってがんばりましょう♪
このように「期末の値引き」はお店にとっては、全体の利益率におおきく影響するので、メーカーとの交渉ではしっかりと確認すべき重要ポイントといえます。
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毎月の仕入れ商品の支払い期日は、ほとんどの場合はメーカー側がお店の都合に合わせてくれます。
最初の仕入れ商品の支払いは、まだあなたのお店の信用が無いのでメーカー側からは代引きを要求されるかもしれません。
(代引きとは、先に請求された代金をメーカーに支払い確認後、商品が発送されることです)
納品された商品についての修理等のアフターケアーは、ほとんどの場合メーカー側で全てやってもらえます。
商品が折れたり、割れたり破損して現状回復が困難なケースを除いて、送料と材料代以外の修理費はまず請求されるようなことはありません。
修理の可能範囲は商品の種類や素材などにより異なりますのでここでくわしく説明することはむずかしく、商売を続けていく過程で自然に身についてゆきます。アクセサリーなどは慣れれば、不器用な人でも結構簡単に自分で修理できるようになります。
以上が、卸し問屋とメーカーでの「商品の仕入れ」についての方法と注意点といえます。最後にこの二つの仕入れ先のそれぞれの特性を表にかんたんにまとめてみました。
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