ひとくちに雑貨といっても、インテリアからキッチン関連、生活雑貨からアクセサリーや服飾小物、アンティークからステーショナリーなど、細かく分類してゆけばきりがありません。
そのような多種多様な雑貨ショップの中で、比較的とっかかり易く、商品構成等に柔軟に対応できビジネスとしても軌道に乗り易いのがファッション服飾関連を主商品として雑貨店です。
ファッション・服飾関連雑貨とは、その名の通りファッション関連のさまざまな商品アイテムを指します。 ティーカップやグラス、花びんなどのような、あなたの部屋や住居の生活空間を色取る鑑賞的、実用的な要素の強い雑貨ではなく、あなた自身が身に着けたり持ち運んだりして日常生活の中で頻繁に使う商品アイテム群のことを指します。
一般的な取り扱いアイテムは
もっと広げれば、フレグランス類、化粧小物も含み、店舗スペースやお店のイメージに合わせて、この豊富な商品アイテムをいろいろと組み合わせたり、独自にアレンジして展開することができます。
またファッション関連以外でも、アクセサリーのディスプレー用におしゃれなカップ類や写真立てなどのインテリア小物類を上手く使って販売することもできます。
写真立てなども、たくさんの種類をならべて販売するよりもネックレスなどにからめてディスプレーする方法をとるとお客さんの目に入り易く、わずか2,3点でも効率よく売れたりもします。
よくブティックなどで洋服ハンガーの上の棚にバックやシューズを数点だけ ポン、ポンと並べられているのが、とても素敵な商品に見えたりしますよね? 服飾関連雑貨の場合もディスプレーの工夫次第でそのような効果を生み出すことができます。
それでは「なぜ、ファッション雑貨(服飾雑貨)を主としてた商品構成の雑貨ショップがおすすめなのか?」
そのメリットについてご説明します。
まずは、そのものズバリで「ファッション関連雑貨」は利益率(お店の利益=儲け)が高い点があげられます。
アクセサリー類(ヘアー関連も含む)などは通常でも掛け率が50%で、定価(売り値)の半分が利益となります。
5000円のネックレスが売れたならば2500円が利益となってあなたのショップに入ってきます。
バーゲン商材(通常定価の10〜20%で仕入れできる)などもたくさんありますし、ネックレスやピアスなどの各アイテムは市販のモノにちょっとあなたが手をくわえて工夫するだけで簡単にあなたのショップのオリジナルを作り出せます。
それによって、商品の利幅(利益額)をアップさせることも可能で、これらをうまく組み合わせて販売してゆけば年間の利益率は55〜60%くらいになります。
(わたしのショップのアクセサリー関連部門の利益率は57%位になります)このような高い利益率は他の物販業種と比べても、かなり魅力的な数字といえます。
今まで商売の経験の無いあなたにはピン!とこないかもしれませんから少し他の業界の利益率を紹介してみますと
などなど・・・
利益率が仮に10%高ければ、年商3000万円のパターンでは、1年間で300万円もお店の利益(あなたのもうけ)が多くなります。
慢性的な不景気がまだまだ続く現在、大企業などは1〜2%でも利益率の向上改善をはかるのに四苦八苦しているのが現状です。
また、利益率が高いということは、その逆に原価率が低いということにもなり、当然あなたがショップをオープンする時の在庫商品仕入れ金額が少なくてすみます。
あなたのショップの在庫商品の販売定価の合計金額が200万円になるとしたら、それだけの商品を仕入れるのに掛け率が70%だと140万円が必要なのに対して、掛け率50%ならば100万円でOK!ということになります。
アクセサリーなどの「ファッション関連雑貨」は、まさに安く仕入れて、たくさん儲かる!」というビジネス面でも、とても素敵でおいしい雑貨商材といえます。
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さきほど解説したように、ファッション関連の取り扱いアイテム数は多種多様にあるので、あなたのショップがオープンしたあとから、状況にあわせて柔軟に変化・対応できる点も大きなメリットといえます。
たとえば、オープンからの商品動向を見ながらあなたの予想よりも回転率の高いアイテム(よく売れる商品)は仕入れの量をふやし、逆に動きのわるいアイテムを店内から減らしてゆく・・・ また、梅雨時期には傘を、秋になればストールを、クリスマスシーズンにはパーティー関連を、3,4月の卒業、入学、転勤異動シーズンにはフォーマル関連や記念品や餞別にもなるちょっとした小物雑貨を・・・ というように、季節や歳時にあわせて店内の商品構成にアレンジや変化をつけることがとても簡単にできます。
しかしインテリアや生活関連の雑貨類ばかりでは、その商品の性格上からお客さんの購買に結びつくような商品の提案・演出がなかなか短サイクルでうまく出来ません・・・
せいぜい、陳列什器の移動や商品の並び替えによってお客さんの目をごまかすくらいです。(これも重要なのですが・・・)
店舗スペースの大きなショップでは、豊富な商品量の魅力でお客さんを引っ張ってこれますが、小さなショップでは陳列できる商品量にどうしても限りがあります。
そのために「いつ来ても、このお店の商品は同じだ・・・」というマイナスイメージをもたれてしまったら、小さなお店にとっては致命傷になりかねません。 お客さんの足は、あなたのお店からどんどん遠ざかってゆきます…
これだけは何としても避けなければなりません。
限られたスペースでの商品の沈滞は、必ずお店をダメにします。
その点からも、短サイクルで新しい商品の提供ができるファッション関連の雑貨では常にお客さんにとって魅力的なショップ運営ができます。
また豊富なアイテム数は、アクセサリーなどの小さなタイプの品から、バックや軽衣料などの大きなタイプの品まで商品サイズも幅広いですから、限られたスペースを有効利用すれば、商品のボリューム感もうまく演出でき、雑貨店独特のゴチャゴチャした「おもちゃ箱」的なイメージもこれまた簡単に作ることができるんです。
経営コンサルタントの専門家?からみれば、反論されるかもしれませんが、私のポリシーとしては「小さなショップは、スッキリしたイメージよりもゴチャゴチャした雰囲気がお客さんも入店しやすく、販売にも結びつきやすい!」と信じています。
一般的に小売店は300人の顧客(繰り返し商品を買ってくれるあなたのお店のファン)をしっかりと確保できれば営業を継続してゆけるといわれています。
これは人口1万人の地方小都市でも全体の3%の人にお店の顧客になってもらえばOK!ということになります。
300人が1年間に5万円の買い物をしてくれれば、お店の年商は
になります。
そしてこの300人が知人をひとり連れてくれば、
というように年商は倍になります。
そのためには、ショップをオープンしたらまず、あなたはこの核となる300人の顧客(ファン)を作らなければなりません。
1日3人、あなたのショップの新しいファンになってもらえれば、営業100日で300人の顧客を作ることができますが、現実にはそんな簡単なことではないので、あなたの努力にもよりますが、通常1年くらいは必要となります。 ここでちょっと考えてみてください。
この300人のファンのお客さんがあなたのショップに毎月1回、最低でも1シーズンに1回は来店して商品を買ってもらいやすい商品系統は、何と思いますか?
ワイングラスだと思いますか?
コーヒーカップだと思いますか?
キッチン用品だと思いますか?
それはやはりファッション服飾関連雑貨なんです。
お客さんが身につけたり、持ち運んだりするファッション系はシーズンごとの購入頻度が他の雑貨類よりも高いのが特徴です。
それとは対照にグラス類やカップ類、置物類、クッションなどは一度自分用に買ってしまえば、ギフト需要の場合を除いて、次回購入までにはどうしてもある程度の期間が空いてしまいます。
いくら300人の顧客を確保できたとしても、1年に1回しか購入してもらえないような商品を扱っていたら、高額品でもない限りお店を維持してゆくのはむずかしいといえます。
たえず新規のお客さんが来店してくれるような都会の中心部とか、集客力のある最近流行りの大型複合ショッピング・センターなどに出店しない限り、ビジネスとして収益を上それを継続してゆくことは困難かもしれません・・・
「それならば1000人くらいの顧客を確保すればいいのではないか?」 といわれれば「その通りです」というか、それしかありません。
しかしそれにはとてもとても長い月日がかかります。あなたがそれまで、毎日メロンパンをかじってがんばるだけの根性があるならばやってみてください!
そのほかにも、ピアスとネックレス、バックとアクセサリーと時計… というように、1度の来店で単品ではなく、2点、3点といっしょに買ってもらうセット販売にも商品の特性上すぐれています。
ディスプレーでの演出やチョッとしたお声かけ(接客)によってお客さんに「それじゃ、ついでにこれも・・」
という感じで購入してもらえる頻度も高いです。
それではここまで、ファッション関連雑貨のビジネス面でのメリットをいろいろと解説してきましたが、最後にポイントをまとめておきます。
また、ひとくくりに服飾関連雑貨といっても、アメリカン調、インドやベトナムなどのアジアン調から中国調やナチュラル調まで、そのテイスティングはさまざまですから、あなたの好みにあわせてお店で展開していただけます。
もちろん什器でコーナーを分けたりすることによって関連性のある生活雑貨を販売することも可能ですから、
その辺はあなたのアレンジ次第で腕の見せ所といえます♪
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