あなたの夢をかなえた雑貨ショップは、あくまでも商売(ビジネス)としてはじめるわけですからもはやこの先、バブル時代のような好景気をむかえることもないであろう慢性不況下でも毎年安定した利益を上げ(黒字経営)お店の運営を継続してゆかなければなりません。
華々しくオープンしたが1年後には閉店していた・・・というようなことのないようにです。そしてできるならば将来拡大、発展(多店舗化)してゆくことができれば良いですよね?
そこでこの章では、ビジネス・サイド、ショップの経営面から見た「お店のコンセプト作り」についてわたしなりのアドバイスしてみたいと思いますので、よかったら今後の参考にしてみて下さい。
先ほどの章の繰り返しになりますが、あなたが雑貨ショップを作るうえで、お店のメインターゲット(購買層)をどこにもってゆくかによって、商品構成から出店場所、内外装の雰囲気まですべてが変わってくるといっても決して過言ではありません。
それほど、ショップ作りのコンセプトにおいて重要なポイントになります。
そのような点からもメインターゲットとしていちばん避けたほうが賢明といえるのが、
「 高校生(特に女子高生)を中心とした10代若年層 」 といえます。
この層をメインターゲットにした場合には、常にその時々のトレンドを意識した商品構成にしなければなりませんし、ひと月前にはメチャクチャ売れたアイテムが追加発注・入荷したとたんにウソのようにピタリと売れなくなることもほんとによくあります。
経験に基づいた仕入れスキルがないと、売れてる時に商品が手に入らなかったり(売り逃し、機会損失)ブームの終了を予想できなかったために大量の不良在庫をかかえてしまう・・・ というようなリスクがかなり発生してしまいます。
解説) 不良在庫とはいくら値引きしても売れない商品でお店の経営を圧迫してゆきます。
若年層を相手にすると平均購買単価も低くなり 「 いかに多くの客数をかせぐか?
」 が売り上げアップの重要なポイントになりますから、お店を開く場所をどこにするのか?によって売り上げが大きく左右される傾向があります。
その他、一般的に盗難率がいちばん高いのもこの層です。 これはとても重要なポイントで10個仕入れた商品の中の3個が万引きにあった場合、たとえ残りの7個全部が売れたとしてもほとんど儲けはでない計算になります・・・
もしあなたが、この層をメイン・ターゲットとするお店を考えているならば、かなり経営面からリスクをかかえる可能性が大きいといわざるおえません。
はっきりいって初心者の方は避けられた方が賢明だといえます。
サザビーの「アフタヌーンティー」のようなカップやさまざまな食器類などを中心とした生活雑貨ショップの開業を希望されている方は多いと思いますが、わたしの経験上から判断するとこのタイプの雑貨ショップを成功させるためには、ある程度の広さの店舗スペース(最低でも20坪以上くらい)が必要になります。
広い店内にゆったりとした商品陳列と豊富なバリエーション展開がなければ今のお客さんを満足させることはなかなかむずかしいです。 そのような面からも、このサイトの趣旨である5坪前後の「小さな雑貨店」 にはやや不向きと言えます。
自宅の一部を改装し、店舗として利用できる人や自分か家族所有の物件がある人は、毎月の家賃が必要ないので売り上げが少なくても継続できる可能性もありますが、賃貸物件でいちからはじめようと考えられている方は、商品の価格構成と平均客単価を踏まえた上で、開業前にしっかりとした販売計画 ( 1日何人のお客さんが一人当たりいくら買ってくれればお店が成り立つのか ) を立てなければなりません。 とくに一人暮らしの女性や若いミセスの割合が大都市に比べて低い地方都市では、その点をよくよく再考してみてください。
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提案型の商品構成にした雑貨店を作りたいと考えている方は、あなたの好みや考え方をあまり押しつけないように注意すべきだと思います。
ある商品系統に特化したお店は、客層が限定されやすい面があるので販売価格帯にもよりますが、当たった時には大きいですが、その逆にハズレた時には毎日の日銭をかせぐのも困難な状況にもなりやすいのです。
あなたの思いのこもった商品(雑貨類)が、そのままお客さんにとってもお気に入りの商品 (雑貨類)となるとは限りません。
新規オープンの場合では、継続して商品を供給してもらえる仕入先の確保も困難ですし、取り扱い商品についての充分な専門知識もとうぜん必要になってきますから、ビジネスとして考えてみた場合どちらにころぶかがやってみなければわからないという面がかなりあります。
「なにがなんでもガンバるんだぁー!」 という強い意志がなければ、生半可な取り組み方ではじめては、最初からきびしい経営状態に陥りやすいです。
雑貨店はお店をオープンした後からでも売れ筋や客層などにあわせて柔軟に商品構成を変えてゆける、とっても便利な業種ですから、このメリットをうまく活用できるお店作りを前提にコンセプトをまとめてゆく方が初心者の人にとってはよりリスクが少ないといえます。
東京や大阪などの人口密度が高く「雑貨店の激戦区!」では小さなショップが生き残ってゆくためにわざとお店としての個性を全面に出したインパクトのあるお店作りも必要ですが、このコンセプトでうまく行かなかった場合に、柔軟な商品構成の変化が出来難いのです。
たとえばあなたが、ピンク色のかわいい雑貨を集めた 「 ピンクの雑貨店 」 をオープンした場合、予想したように売り上げが上がらなかったとしても、ピンク以外の商品をお店に並べて販売することは、お店の特徴(競合他店との差別化)を壊すことになってしまいます。
はじめからあまり強烈にお店のコンセプト(方向性)をアピールしてしまうと、自らの首をしめてしまような状況にもなりかねません。
もちろん時代背景などにうまくマッチして大成功するケースもありますが、よほど幸運な運命の持ち主か時代の流れを読みとる能力のすぐれた人以外ではまず、失敗する可能性が高いでしょう。
それではいかにして柔軟に変化できる商品構成で、お店として独自のイメージを出せばよいのでしょうか?
ひとつの方法として、イメージ・コンセプト(基本方針)だけはある程度決めておいて、取り扱い商品(アイテム数)には幅をもたせたお店作りにすることです。
その上で、あなたの雑貨店の特色となるアイテムを決めて「この1点については、まわりのライバル店に負けない!」
というこだわり商品をしっかりお客さんにアピールすることです。 たとえば
ショップ・イメージ
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エスニック調の商品を主力とした雑貨店
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商 品 構 成
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軽衣料から小物類までの幅広いファッション関連
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こだわりアイテム
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お手頃価格の民族調ピアス
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