あなたの素敵な雑貨店のオープンを実現するためには、まず最初に
というこれからの指針となるべきショップ・コンセプトを明確にする必要があります。
コンセプトとはあなたのお店の「道しるべ」です。
良いお店、成功しているお店には、お客さんを惹きつける「良いコンセプト」「良い個性」が必ずあります。
お店の商品構成や全体のイメージがある程度かたまらないと、オープンするための方針もハッキリしてきません。
そこで、今まであなたの頭の中で漠然と思い描いていた構想を具体的にわかるように、まずは紙の上に書き出してみましょう。
あなたが作りたいと思っている小さな雑貨店とは?
などに大別されますが、あなたのビジョンにそって、たとえば
というように、対象をもっと絞り込んでもかまいません。
ターゲットが明確になることによって、お店の品揃えにもブレがなくなってきます。
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などについて具体的に考えてみましょう。
少しとおかたい表現になってしまいましたが、むずかしく考える必要はありません。
スタイル面とは 「アンティーク雑貨」「ファッション雑貨」「生活雑貨」という、お店の種別で、テイスト面は「エスニック調」「プロバンス調」という商品全体の統一したイメージを指します。
価格帯は、お店でいちばん多いメインとなる商品がいくらくらいになるのか?
中心商品は、「アクセサリー」「ぬいぐるみ」「キッチン用品」など個別のアイテムと考えてください。 たとえば、すべての要素をあてはめてみると
というような雰囲気になります。
実際の雑貨店の例として、このサイト内の雑貨店リストのコーナーにも紹介していますが今話題の人気ショップ(全国のSCから出店の引く手あまた!)『
スタジオクリップ 』 のショップ・コンセプトは、
取り扱い商品 |
南フランスをテーマにした生活・服飾雑貨 |
店舗イメージ |
陽光が降り注ぐ街角(自然な色使いの天然素材を中心) |
対象客層 |
32歳主婦、子供1人、世帯の年収500〜600万円、
ぜいたくはできないが、素材や心地よさは譲らない。
嫌いな物はタダでも部屋におきたくない消費者 |
どうでしょうか? かなりターゲットを絞った明確なコンセプトだと思いませんか?
「 売れ筋のナイロンバックなどは、天然素材とはいえないため取り扱わない 」というように、このショップ・コンセプトにマッチしない商品類は、たとえそれが売り上げを稼げるおいしい商材であったとしても決して取り扱わないという一環したコンセプトに基づいて『
スタジオクリップ 』としてのショップすべてのイメージを作り上げています。
その狙いがあたって、今や『 売り上げの稼げるテナント 』として全国のSP(イオンなどのショッピングセンター)のデベロッパーに大人気です!
そしてコンセプトの要素としては、そのほかにも
などがありますが、最初からあまり細かく考え過ぎると頭もこんがらがって、せっかくの起業意欲もなえてしまいますから、ここではまず「対象客層」と「商品構成」だけに絞って考えてみましょう。
この2つの要素だけはこれから先、あなたが自分の雑貨店をオープンするまでの過程において「商品の仕入れ」や「店舗物件の選択」に大きくかかわってきますからある程度具体的に決めておく必要があります。
雑貨店という業種のメリットとして「取り扱える商品バリエーションが豊富にある」という点がまずあげられます。
お店の統一したイメージ・ラインに沿ってさえいれば「無印良品」のように家電製品とお菓子をいっしょにならべて販売しても、違和感なく受け入れられますし、バリエーションの多さがお客さんにショッピングの楽しみをあたえ、うまく相乗効果も発揮してくれます。
5坪前後の小さな雑貨店は店舗スペースが狭いために、店内に陳列できる商品の数量も自ずと限られてきます。
しかしあなたのショップコンセプトさえ明確に確立されていれば、統一したお店のイメージは割と簡単に作り出せますが、その反面、売り上げ欲しさに流行りものなどを安易に仕入れたりすると、たちまちトンチンカンな「なんでも雑貨店」になってしまう恐れもあります。
何でも取り扱えられる業種ということは、商品の仕入れ方ひとつでお店のイメージは簡単に良くも悪くもなってしまうという危険性も多分にはらんでいるのです。
どうしても開業後のしばらくは、思うように売上が伸びなかったりすると、ついついお店のコンセプトに合わない商品(流行り物など)に手を出してしまう傾向が雑貨店初心者の人にはよく見受けられます。
仕入れに行った卸問屋に「今これが売れています!」などのポップで、商品が山盛りされているのをみると、売上欲しさに深く考えないで仕入れてしまいがちです。
このような商品が、お店全体のショップコンセプトを壊してしまいます。
お客さんがあなたのお店に対して一度、悪いイメージを抱いてしまうと、それを回復して今後ふたたび来店してもらえるようにするのは並大抵のことではありません。
そのような事態にならないためにも、オープン後の1〜2年くらいの間は、ショップ全体のイメージ、バランスをよく考慮したうえで商品を選別し、慎重に仕入れすることを常に心がけましょう。
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